歴史と景観に配慮した美しい街並みを整備する「ガーデンシティ函館」の実現に取り組んでいる函館市では、玄関口としてJR函館駅前、JR新函館北斗駅前、函館空港周辺に、また金森倉庫群エリアから元町までの観光地一帯にもハンギングバスケットとコンテナを使った立体的で赤を基調とした華やかな装飾が施されています。
植栽管理を行っている山本マスターにお聞きしました。
「海に近い函館はどこに飾っても潮風の影響があるので、潮風に強い植物を選び、茎が伸びると風による痛みが目立つので、頻繁にピンチを行っています。
この環境に合う限られた種類で、海街に映える赤色系の花を多く使用しながらも、毎年マンネリにならないような組み合わせにも苦労しています」
函館市の花装飾をご紹介します。
JR新函館北斗新幹線駅前
市企業局アクロス十字街
函館といえば、木造の洋風建築と石畳の坂道が思い浮かびますが、建物周りの庭園や緑地には美しく剪定されたイチイなどの庭木とツツジの刈込み、また広い芝生の中に赤と白のベゴニア、マリーゴールドの色鮮やかな花壇がきちんと整えられています。
近代的な建物のJR駅や空港に置かれたハンギングバスケットの丸い形や、規則的な配置のコンテナが、古くから変わらない街の景色とつながり、町全体がきれいに整えられている印象を受けます。
2021年、雨不足だった夏の後も植物が隙間なくバスケットを覆い、球根ベゴニアが大きな花を咲かせています。
確かな植物選択はもちろん、早朝からの潅水とこまめな管理のたまものですね。